Earth Design Project

ひとりひとりから始まる あらたな ヒト/HITO の ものかたり
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ものごとの順番

先ほどアップした記事と関連する 以前記した文章を、
内容的に重なる部分はありますが 参考までに載せておくことにします。
2012年2月21日の文章です。

***

 昨日、福島原発の事故直後から官邸に入り 原子力専門アドバイザーとして事故収束のために5ヶ月間はたらかれた方のお話を聞く機会がありました。「根拠のない楽観的空気」が広がっていることへの懸念から 話は始まり、脱原発を実現しようが 原発を推進しようが 廃棄物処理の問題は国民一人一人が担う負の遺産であること、いま問われていることの本質は 技術的なことではなく 一人一人の理性的な判断であること などを語られました。その後の 司会者とのやり取りでは 更に根源的な問いへと向かい、最終的には 個々人の目覚めと自立がなければ解決しない というメッセージが 聴衆ひとりひとりに そしてその場にいない日本国民に 手渡されました。
 結論 よりも その結論に至るプロセスが大事なのだ と。
 仮に 政府がいま脱原発を決定し そのような政策を進めたとしても、本質的な問題は解決しない。感情的に選択したものは それが正しい選択であったとしても 同じような状況に陥れば いともたやすく 感情的にひっくり返るだろう と。

 私たちはこの問題を
 どれだけ 知によって 理性的に考えてきたでしょうか

 原発を容認する人も 原発を卒業したい人も 私を含め その意識の中には 「目の前に突きつけられた現実と負の遺産について考え続けること」から逃げたい という気持ちが見え隠れしています。また、封印されている(とされる)フリー・エネルギーの登場を待ち望むその心の奥にも 同じものが隠れているように感じます。
 その認識に基づいて 昨日の話を思い返したとき、仮にどんなに素晴らしい技術があったとしても また 素晴らしい知が用意されていたとしても、日本国民としてやるべきこと 学ぶべきことをしない限り それらは開示されないのではないだろうか 仮に開示されたとしても普及しないのではないか と思うです。
 目的地が見えていたとしても 結論が見えていたとしても、そこへ至る道筋 プロセスは スキップできないのではないだろうか と。少なくとも、自身の小宇宙での体験に基づき 私はそう感じています。

 映画『医(いや)す者として』の最後の場面は 故・若月俊一さんの「“医の民主化”は 医療の分野だけではできないんです。地域が民主化されなくて どうして医療だけ民主化できるでしょう」という言葉で 締めくくられています。
 日本での消費者運動の草分け的存在であった女性が目指していたのは、「誰にも文句の言えない社会」でした。

 誰かが 素晴らしい人が現われて ユートピアをつくってくれるわけではない。私たちひとりひとりが この社会に この世界に 責任がある。という当たり前のことを 今 わたしたちは 学んでいるのかもしれません。
 そして「こんな私」に「できない」「かえることなどできない」という重しを外し、「この私」が「できる」「かえることができる」ものがあることに 気づいていく プロセスなのかもしれません。
 それは 誰かにそう言われたから ではなく、環境からの刺激はあるにせよ 種が自然に芽吹くように 自らの内側から おのづから芽生えてくる意識であり気づきなのだと思います。
 そして そこから初めて 人が自ら学んでゆくことをサポートする“本当の教育”が 始まるような気がしています。




【コメント】

園児たちが やりたいことを見つけ それを実現するための方法を調べ(*大人の協力はあるでしょうが) 「やりたいこと」を実現する… という方針で運営されている 幼稚園のことを、少し前に聞きました。それはお寺が経営している園で 特に なんとか教育法に基づいているわけでは ないようでした。そのことを教えてくれた友人と 人生のスタートからこんなふうに育った子ども達が 大人になった時がとても楽しみだね と話したものでした。
でもきっと そういう育まれ方をしなかった私たちも 自分でそうやって自身を育ててゆくことができるし、それは いつからでも 始めることができるのだと思います。
2012年02月21日 12:32

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