Earth Design Project

ひとりひとりから始まる あらたな ヒト/HITO の ものかたり
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経世済民:与える流れ(その壱)


この宇宙が ある一点 あるいは あるゆらぎ によって 始まったとするならば、
この宇宙は 「エネルギーが与えられる」ことからスタートしたことになります。
私たち ひとりひとりの存在も、直接的には両親から もっと大きな視野で観るなら宇宙から 与えられて この世に送り出されます。

すべては 与えられること から 始まり
その 与える というベクトルは
見返りを求めることなく
逆流することなく
次へ 次へ
未来へ と 手渡されてゆきます。

その 自然の流れ あるいは 宇宙の流れ に対して
私たちの社会…特に経済の流れは それに反しているように見えます。


  お金は エネルギー です。
  お金をどう使うか は、お金という媒体を通じて エネルギーを 何に注ぐか、
  どのような エネルギーの流れをこの世につくっていくのか と同義です。
  そして エネルギーとは何か… と追求してゆくなら
  やはり宇宙の始まりにたどり着き、
  宇宙の始まりから今までを振り返れば
  それは 創造のハタラキ 創造のプログラム 創造の根源
  という認識に至ります。
  あるいは 生かし合うハタラキ と言うことができるのかもしれません。
  そのハタラキの現象が 粒子性であり波動性なのかもしれません。


太陽は無償で降り注ぎ
水も空気も 与えられていて
穀物の種は一粒万倍の実を結び
自然や宇宙は 気前よく 与え続けています。

なのに
人間は 気前よく与え続ける自然に 育まれていながら
いつの時代も 奪い合いや獲得に汲々としてきました。
足りているのに 足りないと思い込み 思わされ
自らのうちに溜め込み 確保しなければ 生き残れないという恐怖のうちに 暮らしています。

  先日参加した講演会で あるシンクタンクの研究員の方が
  「世界規模で見た場合 穀物は供給過剰である」と断言されていました。
  そして、トウモロコシによるバイオエタノールの生産は
  余剰穀物を売るための手段でもあるのだと おっしゃっていました。
  「食糧問題は生産量の問題ではなく 分配の問題である」ことは
  遅くとも1970年代から指摘され続けてきましたが、
  私からしてみれば保守的な組織の方が
  それに同意する発言をしたことが 驚きであり、時代の変化を感じたのでした。
  これから環境の悪化によって食糧難が訪れる可能性はありますが、
  それは 人間が地球を汚してきたツケであり
  自然の供給能力の問題とは言えません。

国のお金の流れも、徴税という「集める」行為から始まります。

  人により国家観は様々でしょうが、
  これまでの国家や国家観の歴史を云々するのではなく
  いま存在する国家という枠組み 社会の基盤を
  これから未来に向けて どういうものにしてゆきたいのか を考えることが
  この時代に生きる私たちがやるべきことではないでしょうか。
  私の考える国家とは
  構成員である国民を育み活かすためのシステムです。

  「経済」という言葉は 「経世済民」を略したもの。
  経世済民とは「世を經(おさ)め、民を濟(すく)う」ことを意味し、
  元々それは 政治・統治・行政全般を指し示す言葉であり
  それは私が言うところの「まつりごと」です。
  更に言葉をみてゆくと、
  「経」とは「筋道を立てて治める」
  「済」とは「水量を過不足なく調整すること。
  すくう・なす・わたる/わたす」という意味を持っているようです。
  言葉にとらわれる必要はありませんが、
  経世済民という言葉の原義は 私の国家観と重なります。

個々の経済活動も
一部に 事業やハタラキを育むような「与える流れ」もあるものの
主流は お金と財・サービスの「交換」 ギブ・アンド・テイクに基づく行為です。


私たちはいったい
いつ どこで 宇宙や自然のあり方から逸脱してしまったのでしょうか。


<つづく>


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