Earth Design Project

ひとりひとりから始まる あらたな ヒト/HITO の ものかたり
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パレスチナに観る「わたしたちの現実」


昨日 表参道から渋谷駅へと 気の向くままに歩いていたら、イメージフォーラムの前を通りかかりました。入り口のビラが気になり なにとはなしに眺めていたら、その中に パレスチナの映画を見つけました。

『壊された5つのカメラ』(Five Broken Cameras)

映画の舞台であるビリン村は、ちょうど2年前の今の時期に訪ねた場所のひとつです。
映画の予告編には、分離壁へのデモや オリーブの樹が燃えている様子が 映されています。それを観ながら 私は、ビリン村でデモに参加し 催涙弾を浴びて 涙と咳まみれになった時のことを思い出しました。
2年前の旅では、イスラエルの入植者たちによってオリーブ畑が燃やされた事件があったため 安全を考えて 訪問を断念した村もありました。また その村に向かう途中 火をかけられ鎮火したばかりのモスクがあり 集まった村の男性たちに混じって 煤けた堂内に入ったことも 思い起こされます。そして… イスラエル政府が進める 国際法違反の入植行為によって パレスチナの人たちは水源を奪われ 入植地の汚水を押し付けられていること、一方的な分離壁の建設のために突然家を壊された人が 自分の家を壊した側からその“解体費用”を請求されていること、などについても 話を聞いた当時のリアルな感覚が甦ってきました。

いま 日本は 紛争の種として残された過去の領土問題に向き合わされていますが、パレスチナの地では 現在進行形の「領土問題」すなわち侵略が あるのです。もちろんそれも 積年の領土問題が根底にあるわけですが、しかし 現在入植者としてパレスチナに入ってくる人たちは ロシアからの移民など 宗教的な理由よりも経済的な理由でイスラエス人となった人たちであり そこには 貨幣システムの影が色濃く投影されています。あるドキュメンタリー映画の中で ひとりの入植者の女性は、イスラエル政府が イスラエルの領土内に住む場所を用意してくれれば パレスチナの入植地からすぐに出ていく と語っていました。そして、ほとんどの入植者は 入植地の壁の外のことを考えない 見ないようにしている、とも。現実を観てしまうと その重さに耐えなければならず、それに耐えられなければ 存在が分裂してしまう、ということを 無意識に知っているのかもしれません。
しかし もう 知らないふりは できません。

それは イスラエルの人に限ったことではなく 地球上のすべての人に言えることなのだと思います。


現地時間の昨日、内戦が続いているシリアからトルコに着弾し トルコ人の死傷者が出たことを受けて トルコがシリアへの報復攻撃を行いました。これをもって 中東大戦争へ突入すると観ている人たちもいます。

中東の地は 石油という“現行の貨幣システムと密接なツール”を産するがゆえに、これまでも幾度となく あるものたちが描く貨幣システムの政策によって 翻弄されてきました。そして そのシステムが終焉を迎えている現在 あるシナリオのために中東の地で戦争が起こされるであろうことを 予測してきた人もいます。その方の見方に拠るならば いま起こっている一連の動き(*シリアの“民主化運動と称される動き”も 今回の“誤った”着弾も その他の諸々のことも)は 日本という国 日本というマーケットと連動したもの、ということになるのです。また 現在の貨幣システムの背後に 天皇や日本という存在が浮かび上がってくると、日本の責任 日本人の責任 というものを考えざるを得なくなります。


「その先」を目指して。
私たち日本人が世界史のために果たす役割は一体何なのかを考えて。


今日届いた ある方のメルマガには そう記されていました。


役割 と 責任 は
表裏一体のものではないでしょうか。







催涙弾の残骸
2年前のパレスチナの地で


イスラエル軍は 使用期限が切れた催涙弾を使ってくる という話を聞き
このとき初めて 催涙弾という兵器に 使用期限があることを知りました。
期限を過ぎると
使用されている化学物質が 人体により危険なものとなるようです。

少しでも 愚かさを減らすために…
考えられたことのひとつなのでしょうが、
人を傷つけるための兵器に対して そういう考え方があることに
一種 倒錯したものを感じました。

それは
かつて化学兵器に使われていたものが 現在 農薬に転用されている事実とも
私の目には 重なって見えるのです。

 
 
『壊された5つのカメラ』


 

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